犬彼
朝学校に登校して、ぼーっと外を眺めるのが私の日課。
そしてしばらくするとドタバタと足音がする。
……来た。
ぎゅっ
「おはよーっ美和!!」
「……おはよ。」
明は毎朝自分のクラスから走って私のところに来る。
そして私を後ろからぎゅっと抱きしめるの。
頬ずりしてまたいつもの一言。
「今日も美和かわいーっっ」
「……////」
明は人に甘えるのが得意だ。
私には真似出来ない所。
「はあ…明くーん??また私の美和をとって!!!!」
「うわあーまた来たー馬鹿美月!!
美和、何でこんなやつと友達になったのさーーー」
「明!!うるさいよ。ほら、もう自分の教室に帰れ!!」
そう言われて明は落ち込みながら自分の教室に帰っていく。
「もー明ったら。朝から私の美和にベタベタして。
あーん美和かわいーーーっっ」
明にとって美月は最大のライバルだという。
明と美月は幼馴染でとても仲がいい。
…ちょこっとだけ、妬けてしまう。