犬彼


「美~和あ~っっ」

ぎゅーっっ

「あ…明??」

「会えなくて寂しかった…」

明は少し寂しそうに笑う。

「はあーもう明やめえ。そーゆーイチャイチャは自分の家とがでせえ」

「馬鹿舜汰!!いつでもラブラブしてたいんだよっっ俺等は!!」

「…こんな奴の彼女やなんて、美和ちゃんが可愛そうや…」

哀れな目で見てくるのは舜汰君。

明と同じクラスで仲が良い。

昼休みはいつも私、明、美月、舜汰君の4人で過ごしている。

「舜汰だって『真希は可愛いなー真希にはよ会いたいわー』ばかり言ってんじゃんかよーっ」

「煩い奴やなー真希は可愛すぎんねん!!……もーえーわ。はよ昼食喰お。」

舜汰君はもぐもぐと昼ごはんを食べ始める。

「舜汰の馬鹿野郎!!!ふんっだー」

「…美和。あんな馬鹿ほっといて食べようか。」

「うん…」

「美和までっっ酷いっ酷すぎるーー」

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