犬彼
明はとうとう泣き出してしまった。
「はあ…泣くとかお前は何歳なん?美和ちゃんも大変やなあ」
「うーわーん…ヒック…」
「…美和、泣きやまして。煩いこいつ」
私は軽く苦笑い…
「明??もう泣き止んで?ね?」
私が頭をポンポンと撫でると
「美和ーっっ大好きっっあいらぶゆーーーーっっ」
またぎゅっと私を抱きしめてきた。
「もう、ご飯食べよ?」
「おうっっ」
さっきまでぐずってた明はどこへ行ったのか…
笑顔でご飯をもぐもぐ食べている。
「あっ忘れてた!!はい、これ」
美月がごそごそと差し出したのは、私がさっきもらったビーズのキーホルダー。
「なんだこれ?」
「えっへーん。私が作ったのよ!!家宝として扱いなさい!!」
「家宝って;;てか、これって美和のケータイについてるやつ?」
「うん。美月に私もさっき貰ったの。」
「俺もつけるーっっ美和とお揃い~やった~」
明は自分のケータイと私のケータイを並べてニコニコ笑っている。
「残念ながら、私と舜汰もお揃いよ。あと…翔さんも…////」
「翔って美和の幼馴染の?」
「そうよ。かっこいいわよねーっっ」
美月は翔の話になるといつも以上にテンションがあがる。
でも、その隣でテンションが下がってる明。
「明?どうしたの?」