シムーン

Dessertー今だけは、夢中にさせてー

――今夜どう?

彼からの誘いに、私は首を縦に振ってうなずいた。

だって、嬉しいんだもん!

うなずいちゃうよ!

「――中原先輩、気持ち悪いです…」

言いにくそうな顔して苦笑いしたのは、彩花ちゃんだった。

あ、まだ会社だった…。

しかも、ここは給湯室である。

「南野課長がお茶はまだか、って」

あ、ヤベ…。

「あ、その…ごめんね?」

「は、はあ…」

わざわざきてくれた彩花ちゃんに謝ると、私はお茶の用意をした。
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