シムーン

Horrorー幸せな日々の崩壊の予感ー

屋上でいつものように昼休みを過ごしていた。

「真希さ、何かキレイになったよね?」

サンドイッチを頬張りながら冴子が言った。

「あら、どうしたの?

褒めても何にも出ないわよ?」

「いや、本当にそう思ったんだけど」

「えっ?」

どう言うことなのだろう?

「何て言うか、大人の色気が出てきたって言うのぁ?

落ち着いてるって言うか、何て言うか」

「ふーん」

大人の色気に、落ち着いてるか。

今の私はそんな風に見えてるのか。

「まあ…あんまりうまく言えないんだけど、そんな感じかな」

そう言って、冴子は笑った。
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