シムーン
その日の昼休み、私と冴子は屋上でご飯を食べていた。

「お見合い!?」

驚きのあまり、私は大声をあげた。

「そう、お見合い」

平然と冴子は言うと、コーヒーを口に含んだ。

先ほど、冴子から彼女がお見合いをすると言う話を聞かされたのだ。

「今朝西山部長に呼び出されてね、何の用かと思ったらその話だったの」

冴子が言った。

何それ、うらやましいんだけど!

「それで相手は?」

サンドイッチを頬張りながら、私は聞いた。

「取引先の御曹司」

そう答えた冴子に、
「すごーい!」

私は声をあげた。
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