シムーン
――気にしてない。

こいつ、自分が何を言ってるのかわかってるのか?

そんなことを簡単に言われたら、俺の中の理性がまた消える。

熱っぽい瞳を向けられたら、何も考えれない。

また、シたくなってしまう…。

さっきまで、あんなにしてたのに。

どれだけ貪欲なんだよ…。

その時だった。

「こんなところでどうしたの?」

その声に、俺は慌てて彼女と躰を離した。

「――主任…」

ふんわりとした黒髪に、黒ぶちの眼鏡――彼は、東雲恭吾だ。
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