シムーン
駆け込むようにして入ったコンビニで、缶のカクテルを5本くらいカゴに入れた。

ある意味、買い過ぎかも知れない。

カクテルにあったおつまみと少しのお菓子もカゴに入れると、レジに足を向かわせた。

我ながら買い過ぎだ。

けど、そうしないと気が済まないと思った。

どうしてだか、自分でもよくわからないけれど。

コンビニを出た瞬間、夜風が髪を揺らした。

彼は、まだあの場所にいるのかな?

そう考えたけど、そこへ行くのをやめることにした。

キスされたくらいで何してんのよ、私は。

それくらいのことでうぬぼれるんじゃないわよ。
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