シムーン

Tabooー魅せられたのは…私?ー

ドラマの世界かと思った。

彼は私の腕を引っ張ったかと思ったら、この会場から私を連れ去った。

それはまるで、ドラマみたいだった。


「お待たせしました」

目の前に差し出されたのは、カクテルだった。

そのカクテルは、リンゴのような赤い色をしていた。

彼は私の隣で、ウイスキーを口にしていた。

抜けるように連れ去られて到着したところは、大人な雰囲気が漂うバーだった。

そのバーに足を踏み入れた瞬間、彼のイメージにぴったりだと私は思った。

さっきからお互い黙ったままである。

何か言ってと、思ったその時だった。
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