アリィ

一方で、グループと共にある私の生活は破たんしかかっていた。


こんな性格だから、周りに合わせようと努力しても、何かを間違えてしまう。


面白くもないドラマやバラエティ番組を、毎晩ちゃんと耐えて見てきても、私が話題に参加するとなぜか会話は止まった。


はじめは気をつかってくれていたグループの面々も、面倒になったのだろう、しだいに私に声をかけなくなっていった。


もともと五人という微妙な人数。


気づけば私は『一応グループには属しているものの、仲良く寄り添う四人のうしろにひっついている金魚のフン』のような存在になっていた。


そんな隙だらけな私は捕まえやすいに決まっている。


アリィは私に頻繁に声をかけてくるようになった。


私が捕まると、グループの子たちは何の負い目もなく身をひるがえして姿を消す。


それは打ち上げられたロケットから水素タンクが切り離される光景と似ていた。


いらないものは捨てられる、それが世の摂理。




『親友宣言』が行われたのは、それから間もなくしてのことだった。




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