アリィ
……呪われているのだろうか。
せっかくの休日にまで悪夢を見るなんて。
昨日は涙で濡れた毛布が、今日は脂汗で蒸れていた。
心配になって震える手で腹をまさぐってみたが、穴はどこにも開いていない。
安心したら疲労が、どっと押し寄せて、今までどれだけ緊張していたか思い知る。
じめじめしたわずらわしい毛布を蹴って、こもった空気を吹き飛ばそうとしたけれど、
ただぬるい微風が起きただけで、毛布はまた私の上に落ちてきた。
気持ちは、晴れるどころか雲が厚くなるばかり。
強い尿意を覚えてはいるが、動きたくない。
そういえば昨日も布団の中で同じような気分だった。
私はこれからも毎日こうやって同じ朝を繰り返していくのだろうか。
こう、もっとなにか心躍るようなことがやってくればいいのに……
って、そんな他力本願な姿勢じゃ、なにも起こるはずない。
諦めてベッドを出たのに、トイレで私を待ち受けていたのは、望んでいたものとは違う種類の変化だった。
下着に、血が、ついている。