甘々極上不良彼氏


ガチャ――


「おじゃましま〜す」


あたしはあくまでも遠慮がちに入っていく。


一応スカートだし正座。


「おい。なんでお前が俺の実家にいんだよ?」


ずいぶんと直球だな。


「さっ…咲哉から何も聞いてないの?」


「咲哉って…兄貴か?なんで麗香と兄貴が?」



「あたし、咲哉の彼女だよ?あたしのせいで咲哉は死んだの………」



「……いみ……わかんねぇ」



部屋にはあたしと裕也のボソボソとした声だけが響きわたる。


まさか…裕也が咲哉の弟だったなんて…考えてもみなかった。



誰かに似てると思ったあの違和感。

咲哉と顔の形がそっくり。
それにスラッとした鼻も…


身近すぎて全くわからなかったよ。
< 66 / 126 >

この作品をシェア

pagetop