甘々極上不良彼氏
ガチャ――
「おじゃましま〜す」
あたしはあくまでも遠慮がちに入っていく。
一応スカートだし正座。
「おい。なんでお前が俺の実家にいんだよ?」
ずいぶんと直球だな。
「さっ…咲哉から何も聞いてないの?」
「咲哉って…兄貴か?なんで麗香と兄貴が?」
「あたし、咲哉の彼女だよ?あたしのせいで咲哉は死んだの………」
「……いみ……わかんねぇ」
部屋にはあたしと裕也のボソボソとした声だけが響きわたる。
まさか…裕也が咲哉の弟だったなんて…考えてもみなかった。
誰かに似てると思ったあの違和感。
咲哉と顔の形がそっくり。
それにスラッとした鼻も…
身近すぎて全くわからなかったよ。