甘々極上不良彼氏
*裕也side*
「…いみ……わかんねぇ…」
目の前にはガラリと女の子っぽい麗香の姿。
こんな状況だというのに俺の胸は高鳴りをあがている。
俺は兄貴が病院に運ばれ、死ぬ直前の事を思いだしていた。
―――――――………
「兄貴っ!!おい!糞兄貴!」
俺はタンカに運ばれながら血だらになっている兄貴を追いながら兄貴の手を握った。
「兄貴がここで死んだら…黒翼龍はどうすんだよ!?仲間はどうするんだよ!?」
俺はこの時何で兄貴がこんなになっているのかわからなかった。
「兄貴!死ぬなよ!おい!!」
「前話してた彼女はどうすんだよ!!!独りにさせるんかよ!?無責任だろ!?」
俺がそう言うと兄貴はギュッと手を握りしめた。
「あっ兄貴!?」
「………せた……ぞ?…………まえ…も…頑張…れ」
「何言ってんだ?」
俺は耳を兄貴の口にもっていった。