3章:観測者

腹が減っては恋はできん



「今日も見れなかったな………」


彼はそう呟いていた



「おはようございます」



私はとりあえず挨拶をした。



彼はゆっくり振り返るとペコっとお辞儀をした。


短い髪に無精髭
真っ赤なジャージがよく似合っていた。



「じゃあ、」



とりあえず眠かった私は足早にアパートの階段を上った。




何故か彼も階段を上った
ほぼ同時に閉まる扉の音



なんだお隣さんか!
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