君想い
あれから1ヶ月が経って、弥生を再び見ることはなかった。
やっぱり見間違いだったんだ。
でも期待してしまう。
周りを見てしまう。
「なぁ、高橋。ちゃんと寝ろよな?」
食堂であたしの前に座ってる佐々木と陸人が心配そうにあたしを見る。
確かに眠れてない。
でも大丈夫。
そう言い聞かせた。
あたしは食器を直そうと立ち上がった。
あれ…?
あたしの視線の先にはしっかりと弥生がいた。
そして、目が合った。
「…弥生っ!!」
そして意識が途絶えた。