君想い
陸人と佐々木は気を利かせたのか病室から出て行った。
「弥生ぃ…。」
久しぶりに見る弥生は少し大人っぽくなっていた。
「何、倒れてんだよ。久々に会って、心配させんなよ…。」
弥生は苦笑いしながら、あたしの側に置いてある椅子に腰掛けた。
「戻ってきた。こっちに。まぁ1人暮らしだけどな。」
弥生が戻ってきた…。
弥生に逢えた…。
「陸人から聞いたよ。夕紀がすぐに俺に気付いたって。俺なんて入試の日からお前見つけてたし。」