GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2

たがう気持ち、たがう言葉

「生命の宝珠…リメイア…」

ヒナは手に入れたばかりの力を本に納め、もう一度目を閉じて言葉に出してみた。

何かを決意するように、顔を上げるとヒナはリュウを振り返る。

「リュウ!その卵を泉へ」
「ヒナ……?」

その言葉に一瞬、戸惑いを見せるリュウ。

「今なら。この龍の子が、人と宝珠と龍の掛け橋になるかもしれない!」

「は?」

「見せてあげるの!!龍は人の道具でも、世界の敵でもない!
飛ぶために、自分のために生きてるってとこを!」

「リメイア。少しだけ力を貸してね。」
囁くように本に呟き、詠唱の陣をとる

すると、卵は自らの意志を持つように、導くように泉へ光を灯す。
強い、白い光。

リュウは泉へ卵を託すと、胸のクロスを握りしめ、祈りを込めた。
まるで、自らの命を込めるように。


『悪しき楔に繋がれし、小さな光。その聖なる祝詞と祝杯にて、暗雲をとかし、新たなる光を導け!
生命の宝珠、リメイア!!』
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