GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
第九章〜聖龍の嘶き〜

こうの苛立ち

そこは、落ち着きを取り戻した水の都ミュラーだった。


闇の集団からの攻撃は定期的にあり、少しは街人も慣れているとジュンは話していた。


焼けた家屋を直す音、水をまき、残り火を消す者、様々な人々をくぐり抜け、サマル達が追ってこないことを確認し歩を緩めた。


ヒナはこうの前に出て先程の行動を問いただした。


「…とりあえず…こう!勝手に何やってんのよ!」


ヒナの言葉にこうも動きを止める。


「なんだよ。オレの勝手だろ?」

負けじとこうも言い返し、両者にらみ合いが続く。

「もう!!ヒナもこうもいい加減にしてよ〜!」

ジュンがヒナ、こうの間に入り、叫んだ。


「…いいんじゃない?」

2人を冷静に見ていたヒナラが口を開いた。

「………これからケンカなんてする余裕無くなるんだから、好きにさせておけば?」

ヒナラの淡々とした言葉に一同の目は一点に集中する。
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