GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
「オレは……」

短い時間の中で思いを巡らす。


こうにはこの世界に来た目的はなかった。

来た理由はヒナと共にこの世界に飛ばされてきただけ。
ヒナの事情に巻き込まれたのが、こうの旅の始まりだった。


今の自分が旅をする理由、目的は…………


宝珠を探すため…?
世界のため…?


どれも答えに当てはまらない。


「なん…でだろうな。」

「そうか。」

リュウはそれ以上は聞かず、龍の子に視線をうつした



「………おまえこそ」

こうはモヤモヤ渦巻く気持ちを振り切るようにリュウに話をふる。


「おまえも、前に宝珠を集めてていいのか?なんて言ってただろ?
どうなった?」


リュウはヘビ太から視線を外さず、言葉を続けた。


「俺の今の旅の理由は、新たな宝珠を使いしヒナがこの混沌とした世界を変えるのを願い、助けることだ。
龍使いとして、こいつのために。」

ヘビ太はその言葉を聞いてか、聞かずか黒い大きな瞳をリュウに真っ直ぐ向けている。


そんなヘビ太から目をそらさず、言い放つリュウの確固たる意志を見て、こうはまた天井を見上げる。

「……………そっか」


〜オレは…〜
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