GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
カシャン、カシャン…
剣を山の斜面につきながら、険しい
崖道を登るのはこうだった。
目線は頂上を目指しているが、時折
下を向き、足元を確認することが
多くなってきた。
聖龍の頂きに向かう山の斜面は頂上に
近づくにつれしだいに急になり、
岩や瓦礫などが行く手をふさぐことが
多くなってきたからだ。
「くそ…思うように進まねぇ…」
焦燥感と苛立ちが表情ににじみ出て
きたこうはふいに崖の側面に手を
ついた。
ブィーン!!
「な…んだ?」
赤い光と黒い靄に思わず飛び退き、
こうは聖龍剣を構え目を凝らし、
その靄の先を睨んだ。
シャン………
自然界には存在し得ない音と共に
現れたのは
「コノサキニハススメナイ。」
「ソノケンヲオイテイケ。」
なぜかこうと同じ聖龍を象った剣を
持った闇駒(ヤミゴマ)と呼ばれる
闇の集団に属する存在だった。