GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
第十章~天変・四星の律動~

四星の律動

暗闇。
沈黙。



広く、無機質なその空間の中央に
ひとりの男が立っている。

広い空間の闇はその男を包み、その
まぶたに一切の光も、音も届かせまいと
たれ込むようにして覆い尽くしていた。

「………どういうことなんです…」


呟きと共に切れ長の目は鋭い緋色の
光を放つ。
暗闇に光るその瞳はその主の怒り、
憎悪、そして刺すような殺意を示し
ていた



「あいつが……
あの男があの剣を手にする
なんてことは…許されません…!」

その男はサマルだった。

ボウ……

手を差し出し、稲光走る魔暗球を出現
させる。


「泳がせる時期ももう終わりました。
力ずくでも消えてもらいましょう…」


「ストレーン!」

次の瞬間、サマルは薄く笑いながら
後ろを振り向いた。

「………いましたか。」

「そや。大声ださんともすぐそこに
おったで。」


そこにいたのはひとりの勝ち気そう
な女の子だった。
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