GENERATION！！〜双子座星の軌跡〜２

｢リュウ…？｣


｢宝珠……か。そうだな。必ずしもこの世界全体が望むものというわけじゃない。
……オレも宝珠がキライだ｣


リュウはふいに空を見て言葉を言い放った。
手の中にクロスのペンダントを触れながら。


｢どうして？｣


｢…オレの父さんは宝珠を探して、家を出た。オレにこのクロス…龍使いの証を残して。｣


｢じゃあ、あなたが旅をしてるのって？｣


ジュンの問いにリュウは小さく首を振り、
｢…オレが探してるのは父さんじゃない。
ただ見てみたくなった。
家族を放り出してまで探しに行った宝珠ってやつをな。｣

と、言い捨てるように言ったリュウの顔は少し寂しげだった。

｢名前はリュウ？｣
ふいにヒナが聞く。

リュウは急な質問に一瞬間をあけるが
｢ああ。｣
と答えた。

その時だった。
ヒナの手から肩に座っていたモンタが卵を持って空に舞い上がったのは。｢ウキー！！｣

｢なっ！｣

焦るリュウをものともせず、ヒナは自信に満ち溢れた声で話し出す。


｢私は宝珠使いよ。
これからもっとたくさんの宝珠に出会うはず。
一緒に行こうよ！宝珠とリュウのお父さん探しに！！｣

｢なっ！？｣
リュウが面食らっているうちにヒナは笑顔で走り出す。

モンタはすでにパピルスの丘目指して、卵と共に飛んでいった。