GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
「違うよ。ジュンのせいじゃない。
ジュンはみんなと同じ。私のかわいい弟子だもの。」


そう薄く笑いながら言うと、渾身の力で立ち上がり、男たちを睨んだ。

「あなたを必ず守ってみせるわ。」


パサ。

「??」


頭の上に乗せられたのは赤いリボンのついた白い帽子。


「きっと。この帽子がこれからはあなたを護ってくれるわ。」



「え…?」

フィルはジュンに結界の魔法を張り、果敢に男たちのもとへ歩いていった。


「あ……」
結界はジュンにその場から動くことさえ許してくれなかった。


「フィル姉!!」

少しずつ、楽しむようにフィルの魔力、体力を奪っていく魔狩り。

「ははっ!バカだな!こんな魔の子ども庇ってどうする?」

「だまりなさい。」


〜こんな、こんなの!〜

結界をなんとか出ようともがくジュン。


〜私も…行くから!〜


どんどんと追い詰められていくフィル。
結界の目の前で敵の攻撃を傷だらけになって防ぐ。

だが……!



「フィル姉!!!」

バリン!!

ドドドド………


叫んだとき、結界は壊れ、水が…
洪水が…村を飲み込んだ。

パサ………

白い帽子が波に揺れた。
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