GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
「ヒナ…」

受け取った白い帽子を見て、目を閉じるジュン。
そのまぶたの裏にはフィルの優しい顔があった。

『…そうしてまた壊すのだな。今度は宝珠使いか?』

ジュンが地にいなくなり、攻撃の矛先が絞れるようになったためか、魔狩りはその手で陣をとりはじめる。

「まずい!闇魔法か!?」
リュウが焦りの声をあげ、こうはリングを構える。

「うっさいな!だまりなさいよ!!」


ヒナが噛みつくように叫ぶが、魔狩りはなおもジュンに冷たい、試すような言葉を浴びせる。


『光の世界に闇の者の居場所はない。

おまえも、そうやって追い出してきただろう?
忌み嫌われ、避けられる存在を…

そこにおまえの場所はあるのか?』


「…………」

ドクン…

鼓動が大きく揺れる…

〜私の……場所…?〜

〜私が護りたいのは…〜

『さらばだ。宝珠使い』

「!!!」


闇魔法は巨大な炎となり、ヒナに向かって巻き上が……



バチン!!!
< 68 / 181 >

この作品をシェア

pagetop