GENERATION！！〜双子座星の軌跡〜２

第七章デタルタロン

ジュンのそれから

守護の宝珠を手に入れたヒナ達はジュンの気持ちが落ち着くよういったん、元に戻したミスティオの街へ帰ることにした。


｢……ジュン…｣

なぐさめの言葉が見つからず、ただただヒナはジュンの側にいた。


ジュンは白い帽子を握りしめ、何かを考えている。
下を向く、ジュンの表情はヒナからは見えない。

こうとリュウも、部屋の隅に立ち、２人を静かに見守る。

｢ごめんね…私…闇魔法使いなんだって。
光の宝珠集めて…村を救う手伝いをしたかったのに…｣


｢………｣


｢反対の闇なんて……私、私は…この先どうしたらいいんだろ……私｣

弱い声でただ、言葉を流すジュンを見て、リュウはすぐ声をかける。

｢じゃあ、おまえは抜けるんだな？｣


｢リュウ！｣
リュウの鋭い問い掛けにヒナはあわてて叫ぶ。

｢…………｣
思わず口をつぐみ、表情は固くなるジュン。
しかし、直後リュウの顔からは鋭さは消え、静かに続けて話し出した。


｢宝珠も言っていただろう？
おまえは闇だ、光だで宝珠を探してきたのか？
違うだろう…？
答えを出すのはおまえだ。
俺たちはおまえの答えを待つだけだ。｣


｢私は…｣
ジュンは手に持つ白い帽子をいつものように被った。

しばらく目をつぶり、気持ちを整えるジュン。

〜私はこれからもフィルを追いかけたい…
あなたのように優しく、強くなりたい……
あなただったら…この答えは喜んでくれるよね〜

あげた顔からは決意が見て取れる。

｢私は…フィル姉の喜ぶ世界を取り戻したい！
私は今までと変わらないから。
だから…｣

ジュンは立ち上がりヒナ、こう、リュウをまっすぐに見つめる。

｢これからも、一緒にいていい？ヒナ。｣


そこには４人の笑顔があった。