GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
「生命を育む泉……まさか、おまえの故郷だったりしてな。
それとも………」


リュウはその腕にしっかりと卵を持ち、怪鳥ゲルドの背に足をかけていた。


陽はまだ上ってはいないがリュウはどうやら、一足先に泉に向かって出発するようだ。



「もう行くのかよ?」

「!?」

リュウの背に聞き覚えのあるこうの声がした。

「起きられたのか、まだ、あいつらは寝てるんだろ?」

振り向かず、リュウはこうに声をかける。

「まぁ、別行動なんて、久々じゃん?見送りにきてやったんだよ。」

「……」


「おまえさ………いいや…。宝珠の泉で会おうぜ!」

こうは言いかけた言葉をしまい、リュウを見た。リュウの表情は変わらなかったが、こうの真上を旋回して、谷へと飛び立った。


「あいつはまだ……独りでいるつもりなのかよ」
届かぬ言葉を呟き、もう一度宿へと向かった。
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