GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
「出てこい!!宝珠!オレに何が言いたい…!」


「どうしたの?こう!」

そのつらそうに叫ぶこうの様子を見て、ヒナが心配そうに駆け寄る。

だが、今のこうに、そんなヒナを気遣う余裕は無く、

「っなんでもねーよ。」
と言い捨てるようにそっぽを向いた。

「っなんでもよくないじゃない!!」


「!?」

ヒナもこちらを向かないこうの背中にこみ上げる思いを叫んでいた。


「わかんないよ…
話してくれなきゃ、何にも…!!」


「…………ヒナ……。」

こうがヒナを振り返ろうとしたその瞬間。


『………やはりあなたは、今も昔も変わらず、人を巻き込み傷付ける。』


声がした。

なぜだか聞き覚えがある声……

胸の奥に冷たく響くその声の主は…


「おま…えは!」

今さっき見た、夢か幻か。
自分と「同じ顔」をした男だった…
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