GENERATION!!〜双子座星の軌跡〜2
『大地に満ちし、導の灯火よ、我らに光と護りの幸福を!!
守護のヴェストル!!』

ちょうどその頃、ヒナ達は谷を包む強大な風の壁を守護の宝珠により、遮断し、道を作ったところだった。


「やった!これで生命の泉まで一本道ね♪」

「それにしても、リュウの奴、あそこから一歩も動いてないぜ?」

こうは空の上に佇む小さく見えるリュウを見上げため息をついた。


「リュウが…あのリュウが迷ったり、我を通そうとするところ初めて見た。」


ジュンは俯いていた。彼のためだとはいえ仲間を突き放したことを自問しているようだ。

「ジュン……。」

「それを見せてくれたってことは、あいつも俺たちに自分を見せ始めたってことだろ。
あいつの意地と、俺たちの意地。どっちが勝つか見物だな!」

強情め。そんなこうの呟きが2人を笑わせた。

再会を信じ、3人はリュウを空に残し、歩き始めていた。
< 94 / 181 >

この作品をシェア

pagetop