破った写真
PARTー4ー
夏が過ぎた。
ケータイが鳴らなくなって、数週間。
彼女が静かに俺の家を訪れた。
「・・・・・・・・・ちょっと」
彼女は玄関口で丁寧に靴を脱ぐと、悲しそうな表情を抱えて俺に歩み寄る。
寝そべっていたせいか、一瞬だれだかわからなかった。
勢いよく反転すると、今にも泣きそうな彼女の姿がはっきりと見えた。
「この前、海で撮った写真・・・・・・どういうこと?」
「・・・・・・・・・何が?」