恋愛小説家のススメ!
そこで店内のテレビが、新たな番組を流した。

OPの音の大きさで、私も先輩も顔をそちらに向けた。

お昼のバラエティ番組だが、今人気のものを取り上げるのがテーマになっているようだ。

そして今注目されているものとして、『輝羅』が出てきた。

「あっ、先輩。ボーカルの彼、前店で騒いでいた男の子なんですよ」

声を潜め、私は先輩に言った。

「ああ、そういえばあの顔、そうですね」

そのまま先輩と番組を見る。

しかし…何か様子がおかしい。

どこか緊迫した雰囲気が流れている。

『輝羅』は新曲の宣伝に来たという。

そして早速、披露してくれると言うのだが…。

なっ何で悪寒を感じるんだ?
< 111 / 127 >

この作品をシェア

pagetop