恋愛小説家のススメ!
がっ! そんな問題じゃなかった!

翌日、学校へ行くとみんな騒いでいる。

耳を澄ましていると、内容が『REN』のこと。

あの歌詞の作者と、人気恋愛小説家の同一人物説が流れていた。

「ううっ…!」

やることなすこと裏目に出てしまうとは、まさにこのことだ。

今まで『REN』のことを知らなかった人達も、『輝羅』をテレビで見て、興味を持ってしまったらしい…。

最早自分のHPを見るのもイヤになってきた…。

お昼休みも教室にいるのがつらくて、私は静かな図書館に避難した。

―が。

そこで見聞きしたのも、『REN』のことについて。

しかも柊のヤツ、話の輪の中心にいやがる…。

嬉しそうに楽しそうに語る彼の姿を見て、私は図書館から飛び出した。

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