恋愛小説家のススメ!
「さて、これで一応大丈夫でしょう」

カチッと音高く先輩がキーボードを叩くと、黒い画面に白い英文字が滝のように流れる。

それも一瞬のことで、すぐにいつものデスクトップに戻る。

「CD発売された後も恐らくは大丈夫だとは思いますが、念の為に1ヶ月に一度くらいは来た方が良さそうですね」

「先輩、今でも1ヶ月に2・3回は来ているじゃないですか」

「そんなに来ていましたか?」

どうやら自覚がなかったようで、心底驚いた表情をされた。

「ええ、まあ物の貸し借りで、ですけど」

先輩とは本やゲーム、DVDやCDなんかをよく貸し借りしている。

よく仕事帰りに先輩が私の家に寄って行くので、部屋にあがるのもしばしばあることだ。
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