恋愛小説家のススメ!
「うん? うわっ! 里桜くん、どうしたんだ?」

私服姿の柊がいたのだ。

「ちょっと本の買出しに…。ちょうど良かった。お茶しない? 奢るわよ」

「…ナンパにしては、下手だな」

「違うわよ。まあ下心アリってのは認めるケド」

そう言って荷物を揺らして見せる。

「はぁ…。まっ、良いケド」

「やった♪ さんきゅ。どこでお茶したい? バイト代出たばっかだから、好きなとこで良いよ」

「その出たバイト代、すでに本に代わったんだろ?」

…おっしゃる通りデス。

「大体キミは本の事になると、理性が消えすぎる」

そう言いつつキャリーバッグと肩にかけていた二つのバッグを持ってくれる。
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