恋愛小説家のススメ!
「まっ、一理あるね」

柊は肩を竦め、紅茶を飲もうとして、手を止めた。

「ああ、そう言えば…。最近話題になっているケータイ小説のこと、知ってるか?」

「ケータイ小説?」

…まさか、な。

「ああ。最近、問い合わせが多くてな。人気のあるケータイ小説が本になっていないのか、とな」

「…へ~。でもそんなに簡単に文庫化は出来ないでしょ?」

「自費出版ならともかくな」

「そんな一か八かの賭けみたいなもん、滅多にやらないわよ」

「まあな。でもスゴイ人気らしくて、ウチの部員達も浮き足立っている」
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