恋愛小説家のススメ!
「相変わらずしつけが行き届いているわね」

「それはどうも」

桂木は立ち上がり、私の向かいに腰をかけた。

「それで? 柊がどうかした?」

「あっああ。そのケータイ小説のことだけど、生徒会はどうするつもり?」

「どうするつもりとは?」

「全校生徒に薦める気かと聞いている」

「うん…」

桂木には珍しく、言葉を濁した。

そしてカップを手に取ったので、私も紅茶を飲む。

…うん、美味い。

「里桜は読んでみた? 例の小説」
< 53 / 127 >

この作品をシェア

pagetop