恋愛小説家のススメ!
思わずふき出すところだったが、寸前で堪えた。

「…まっまあ少しぐらいは。今、スゴイ人気みたいだし」

「うん。僕も柊に言われて、今まで読んで見たんだ」

さっきのケータイはその為か!

「いやはや…。僕は文章力では柊や里桜の上の人物はいないだろうと思っていたけど、アレで中々だね。さすが人気があることはある」

「買い被り過ぎ! それよりどうなの? 生徒会長としては。ケータイ小説を推奨するなんて、普段の生徒会ならやらないことでしょう?」

「でも何事にもはじまりはある」

「…その先駆けになろうと?」

「迷いどころだね」

桂木には本当に珍しく、苦笑を浮かべる。
< 54 / 127 >

この作品をシェア

pagetop