恋愛小説家のススメ!
―そして放課後。

「お待たせ、里桜。行こうか」

「うん」

「えっ!」

「りっ里桜!?」

友達が目を丸くして、私から一歩下がった。

「何?」

「何って…」

「せっ生徒会長とどこに行くの?」

「映画。奢ってくれるって言うから」

そう言った途端、周囲がざわめいた。

…何だ? 変なことでも言ったか?

心配になって見回すと、誰も彼もおかしな顔をしている。
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