恋愛小説家のススメ!
「りっ里桜、あなた、まさかっ…!?」

「会長と…」

「うん?」

「里桜」

ぐいっと腕を引かれ、振り返ると、桂木がにやけた笑みを浮かべていた。

「早く行こう。時間が無いよ」

「うっうん。それじゃあまた明日」

「じゃあね」

私と桂木はクラスメイトに手を振り、教室を出た。

…が。何故か廊下にいる生徒達は、私達が通ると道を開ける。

……桂木は分かるのだが、何で私までおかしな眼で見られる?

「さっ、急ごうか」

桂木が肩に手を回してきたが、いつものことなのでスルーする。
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