恋愛小説家のススメ!
女の人は終始桂木に視線を向けたままだった。

私はテーブルに置かれたメニューに眼を通す。

まっ、桂木と一緒だといつもこうだ。

周囲の女の子達も、桂木を見ながらヒソヒソ話をしている。

素知らぬ顔でいるのは、私と桂木本人ぐらいなものだ。

「へぇ。ホントにスイーツの種類が多いね。里桜、どれにする?」

「ホットカプチーノとチョコレートサンデー。桂木は?」

「ん~。ホットコーヒーとイチゴのタルトにしようかな」

桂木はわりと甘い物好きで、スイーツ食べ放題の店とかも連れてってくれる。

しかし桂木がそう言うなり…。

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