恋愛小説家のススメ!
「あら、お久し振り」

「やっほー! 元気してたぁ?」

彼女は私とは違う制服を着ている。

昔、同じ中学だったコだ。

ニコニコと上機嫌の彼女の手には、今まさに、私達が見ようとしている映画のパンフがある。

「あれ? それ見たんだ。私達は今からなのよ」

「うん! おもしろかったよぉ。…って、私『達』?」

彼女は首を傾げ、ふと前にいる桂木に視線を向けた。

「はじめまして」

「あっ、はじめまして!」

…ちなみに彼女と桂木は同じクラスになったことはない。

つられて私も彼女と同じクラスになったことはないのだが…結構親密な付き合いをしている。
< 77 / 127 >

この作品をシェア

pagetop