恋愛小説家のススメ!
そう言って彼の手に置いた。

「でっでも!」

「コレで二度とお店に迷惑かけないこと! 分かった?」

少し声を荒げて言うと、彼は一瞬黙った。

けれどすぐに小さく首を縦に振った。

「…分かった。もう二度と、あんなことはしない」

「それで良し!」

私は彼の頭を撫でた。

「…えっ?」

「あっ…」

驚いて顔を上げた彼を見て、思わず手を引っ込めた。

先輩や店長にさっき頭を撫でられていたから、つい…。

…年上だったら、失礼以外の何ものでもない。

< 98 / 127 >

この作品をシェア

pagetop