短編集
カーテンは青色だ。
空と同じ色。
空色のカーテンの隙間から、朝日がこぼれている。
カーテンは闇みたいな黒色に見える。
ベットからのっそりと起き上がる。
月曜日。
一週間で一番、有意義な日だ。
なんたって、アイツに会えるからな。
日曜日はほとんど会うことはねえし。
右手でカーテンを払いのける。
まぶしい陽射しが射し込む。
窓の外を見ると、女子高生が歩いていた。
新品の制服を着て、肩までの艶やかな黒髪を風邪に遊ばせている。
紗耶だ。
小学校、中学校、そして高校が同じで、斜め向かいの裏の家に住んでいる、最愛の紗耶。
「おはよーっ紗耶ーっ」
いつものように紗耶を呼ぶ。
一週間に3日はこんな感じだ。
紗耶は大抵、この時間にココを通るからな。
俺の声に反応する。
ピタッと歩みを止め、俺のほうを向き、紗耶はにっこり笑った。