まーくんの部屋
次の日の朝は、なぜかまーくんが仕事に行く前に起きられた。
起きたら、まーくんは自分の朝食と私の朝食・昼食を作っていた。
もう仕事に行かなきゃいけないのに、私の昼ご飯まで作ってちゃだめだよ…
「まーくん 私の分はいいよ!」
「えっ?
でもチカどーすんの?」
「え…自分でどうにか」
「できんの?
フライパン焦がして?」
う…
何とか食べるよ。
てか、一食くらい大丈夫なのに!
まーくんが面倒に思ったらもう終わりなんだから!
「つべこべ言わず食いなさい」
そう言って料理をお皿に乗せて、私の目の前にコトンと置いた。
まーくんは神様のように私に施しを与えてくれるけど、それでも不安なものは不安。
だって、私には生死がかかってるんだから。
どうしてまーくんが私をここに置いてくれるのか、
大変だろうに毎日料理を作ってくれて、何でそんなことをしてくれるのか
さっぱり分からなかった。
分からなすぎて考えるのもやめていたけど、
まーくんが仕事でいない間に部屋をうろついていて、あるものを見つけた。
雑誌と、写真集と、そしてエロ本。
雑誌には、ファッションの事ややマンガ、女優へのインタビューなど。
写真集は、どれも黒髪で20才前後の、同じような顔の女のものだった。
そういえば、さっきの雑誌にも、
似たようなモデルのインタビューがあったかもしれない。
あれ。これ
もしかして…
見たことのある顔だなと思っていたけど、
やっと気付いた。
どれも私と似てる。