まーくんの部屋



カーテンを開けた向かいの窓から、


光がまーくんの顔を照らす。



見ると、変な顔で固まっていた。



怒ったような、何と言うか。


とりあえず驚いてはいる表情のまま、


まーくんは何か言いたげだった。



「チカ…」


やっと口を開いた。



「他の人って…?」


え…


ん…?


「男の人」





質問の答えはこれでいいのかな。



目をぐりぐりと見開いて、


まーくんは初めて気付いたような顔をしていたけど、


その顔をしていることの方が驚く。


食べるための身売り娼婦。


じゃなきゃ今まで何だと思ってたの?





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