まーくんの部屋
どうしよう…
大きな声を出す、必死な顔が頭に浮かぶ。
まーくん、怒ってた。
どうしよう 嫌われたら…!
バタバタと走って、重い戸を開ける。
「まーくん!」
見ると、もう彼の姿はなかった。
どうしよう 嫌われた。
追い出されたら、
今度こそ死んじゃうよ…!!
冷たい風は頬を切るようで、
手足がぶるぶると震えながら、
心はもっと震えていた。
まーくんはどうして怒ったんだろう。
ベットを占領したから?
仕事があるのに料理を作らせたから?
その思考は、イチゴを食べたから、まで進行していた。
何の話をしてたっけ。
そうだセックス。
私下手だった?
そしてまーくんの言葉を思い出した。
『そんなことするためにここに呼んだんじゃない』
セックスをするためじゃない。
それは、今までずっとしなかったから何となく分かってた。
じゃあ何で?って話だけど、理由は何にしろ、
まーくんは私の顔が好みなんでしょ。
ならセックスしたら喜ぶと思ったのに
何で怒っちゃうの…?