まーくんの部屋



またクローゼットの方を向いてかがんで、


出した服を引き出しにしまう。



「正社員ナメんなよ?」



うぅ…


そう言われると、返しようがない。


結局、買ってもらうことになった。



まーくんとの初めてのお出かけ。


っていうか、私にとっては、ここに来てから初めての外出。


下着も、着てきたの一着しか持っていないことに気づかれ、


一緒に買ってもらうことになった。


わがままついでに、もう一つお願いしてみることにした。



「まーくん…あの


薬局も行きたい…な」


「うんいいけど なんで?体調悪い?」


いやそうじゃなくて…



家の中には二人しかいないのに、


耳元に近づいてこそこそ話をする。



「あの、生理用品…とか」


まーくんは一瞬はっとして、見るからにきょどってた。


「あ、うん!! 分かった!!


いるよね!!そっか! そっか…」


見てると、こっちまで赤面しそうになる。




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