すると龍貴はしばらく
黙っていたけれど、
やがて言った。
「……………いいよ、別に。」
「マジで?」
「あぁ…。」
「サンキュ。」
「…用はそれだけか?」
「あ…体、大丈夫か?」
「もうだいぶいいんだ。
明日には学校行けそうだし。」
「そか。」
ようやく遥斗が笑い、
龍貴も少しだけ顔を綻ばせた。
少し距離が縮まった気がする。
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