その一瞬まで…
『は、る…』
「おぅ」
『なんでここに?』
「んー色々あって空見たくなった。隣いい?」
『うん!』
嬉しい反面緊張して心臓が爆発しそうだった。
手や肩が触れるだけでドキドキした。
―――今が告白するチャンスだよね。
杏と先輩に言われた言葉を思い出した。
―――可能性がないからって告んないのは、振られるのが嫌で逃げてるだけじゃないの?
―――ちゃんと気持ち云えてよかった。
そうだよね。
もし振られても、云わないよりかはいい。
それにね。
初めてこんな想いになれた。
―――云いたいんだ、君が好きって。