小悪魔なあいつは年下ボーイ
暗い気持ちのまま、茂ちゃんの家に向かった


茂ちゃんと会うんだもん、しっかりしなきゃ…



ピンポーン



「あ、瑞希。まぁあがって」



「うん…」



「どうした?なんか元気ない?」


「え?!ううん、大丈夫」



「そう?で、あのさぁ、瑞希。女の子ってなにもらうと嬉しいのかな?」



「え?」




「いや、その、彼女がさ、もうすぐ誕生日でさ。なにあげていいかわかんなくて…」



「え!?茂ちゃん、彼女できたの?」



「あ、いってなかったっけ?」



「聞いてないよぉ!どんな子?写メないの?」



「あ、えっとねぇ…」



−…ってあれ?私、全然ショックじゃない…。なんで?好きな人に彼女できてるのに…。好きな人…………。



頭に浮かんだのは未来くんだった。私、いつの間に、未来くんが好きになってたんだろう…。薫の言うとおりだね…茂ちゃんは…憧れのお兄さんだったんだ…。



「あった、あった!これこれ……って瑞希!?」



「ごめん、茂ちゃん、また今度でいい?」



「あ、ああ」

私はあわてて茂ちゃんの家をでて、未来くんたちがいきそうな場所に走った
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