EXIt
 歯無も視線が合わないように下に向けた。額からは汗も浮かべていた。

 チテイジンに逆らうことは、並の知能では太刀打ちは出来ないことをまざまざと、見せつけられたのだ。

 辺りは静かだったので、ロボットがいるかいないかさえわからなかった。

 歯無はゆっくりと顔を上げ、そして立ち上がった。

 ロボットはいなくなっていた。大勢いたおじさんもいない。作業が終了したのだろう。

 安堵すれば、お腹も空くのである。歯無は食べかけであったので、空いているテーブルに座った。






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